資金調達を行う際には、銀行などの金融機関からの融資も一つの方法ではありますが、株式発行によって資金調達を行う方法があります。この方法で資金調達を行うことによって次のようなメリットとデメリットがあります。
■メリット
・返済不要になる
金融機関での融資はもちろんですが、返済を行う必要があります。しかし、株式を発行して資金調達を行うことによってその資金は株主からの「投資」という扱いになるため、資金を返済する義務がなくなります。そのため、もちろん株主に対しての配当などを出す必要はありますが、原則として返済不要になるのはメリットの一つです。また、いつでも増資をすることができることで手間がかからないこともメリットの一つです。
・健全な財務体制の構築
通常資金調達をする際には、融資を活用するため「負債」を増やすことになります。しかし、株式発行は負債ではなく資産、そして純資本の増加につながるため、対外的にも財務体制の脆弱性が見られずに健全な財務体制を構築できます。対外的な信用力につながるのも株式発行のメリットです。
■デメリット
・経営権のコントロールが効かなくなることもある
株式発行をすることは、経営権の売却をしていることにもつながります。そのため、あまりに大量の株式を発行してしまうとせっかく財政基盤の確立のために株式を発行したのに経営の実質的な支配権を奪われる可能性もあります。そのため、株式発行にも限度があることは理解しておかなければなりません。
・法人税額が増加する可能性がある
法人税には資本金額に応じて法人税率が変化したりすることもあります。そのため、株式発行つまり増資することで法人税額の負担が大きくなる可能性があります。
若原正勝税理士事務所は、東京都港区・大田区・品川区・目黒区を中心に、みなさまからのご相談を承っております。
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株式発行のメリット・デメリット
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